2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17740219
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
古川 はづき お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (70281649)
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Keywords | 強相関電子系 / 磁性 / 低温物性 / 物性実験 |
Research Abstract |
平成17年度は、本研究推進のため、CeCoIn5の大型単結晶作成の条件探索を引き続き行った.作製法としてInによるフラックス法を用いた。全部で7回挑戦した結果,1-2mm2の薄片の単結晶が10mm*5mm*0.5mmの塊になっているものを得る事に成功した。磁化測定を行った結果、得られた単結晶は、この物質の最高転移温度2.3Kで超伝導転移を示した。塊の中にある単結晶についても、光の反射状況から、それぞれがほぼ同じ方位に揃っている事が分かった。しかし、中性子散乱実験では,さらにおおきな結晶が必要とされるため,作成条件の探索を継続する事になった.平成17年度最後に,原料を溶解し、CeCoIn5とInを接触させる方法を試行するためアーク炉を購入した.通常のフラックス法では原料をバラバラに混ぜ溶融後徐冷させる。新しい方法では、一度アーク炉で溶解した原料(CeCoIn5)をフラックス(In)と接触させながら溶融し、再結晶化時の大型結晶育成を狙う方法で,RENi2B2C系の大型単結晶育成の際に有効である事が確認されている.本研究では,来年度も引き続き試料サイズを大きくする努力を継続していく。
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Research Products
(4 results)