2006 Fiscal Year Annual Research Report
超可積分系の対称性と離散化及び付随する特殊関数に関する研究
Project/Area Number |
17740259
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Research Institution | Gunma National College of Technology |
Principal Investigator |
宇治野 秀晃 群馬工業高等専門学校, 一般教科(自然科学系), 准教授 (00321399)
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Keywords | 超可積分性 / 極大超可積分 / 離散化 / 射影法 / 可積分離散化 / ソリトン方程式 / 伊藤拡散過程 / 確率量子化 |
Research Abstract |
交付申請書に記載した研究目的および本年度の研究実施計画に基づき,本年度はCologero模型並びにCalogero-Moser模型に対する超可積分離散化の研究,およびソリトン方程式に付随する確率過程の構成法に関する研究を進めた.その成果並びに進捗状況は以下の通りである. (1)Calogero模型およびCalogero-Moser模型は,保存料のみで相空間における軌道が決定される極大超可積分系であることが知られている.前年度の研究で研究代表者が与えたCalogero-Moser模型の超可積分離散化と,同じ模型に対して知られていたNijhoff-Pang, Surisによる可積分離散化の手法とが本質的に異なることを示した.またこの副産物として,Surisによる可積分離散化が,研究代表者の与えたものとは異なる超可積分離散化でもあることを示した. (2)前年度からSine-Gordon方程式や非線型Schroedinger方程式といったソリトン方程式の解の構造や保存料を利用して,これらの方程式に付随する伊藤拡散過程を構成し,そのサンプルパスの振る舞いを検討する研究を進めている.今年度は,非線形Schroedinger方程式の任意の解に対応する確率過程を構成し,特に前年度の結果から生えることのできなかった2-ソリトン解に対応する確率過程を具体的に構成し,その振る舞いを定性的に説明した.この試みは,ソリトン方程式の記述する非線形光学や物性物理学における様々な現象を視覚的に記述する新たな処方箋を与えることを目指すだけでなく,Calogero模型やCalogero-Moser模型の初期値問題の解法である射影法を確立量子化の手法で量子化するための先行研究としての意味も持つ.
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Research Products
(2 results)