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2005 Fiscal Year Annual Research Report

一般の送受信装置による量子暗号の無条件安全性の研究

Research Project

Project/Area Number 17740265
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

小芦 雅斗  大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (90322099)

Keywords量子鍵配送 / 無条件安全性 / 不確定性関係 / BB84方式 / SARG04方式
Research Abstract

量子鍵配送の無条件安全性を証明する一般的な方法として、不確定性関係を利用する新しい手法を構築した。この方法は、従来よく用いられているエンタングルメント抽出に基づく証明法が適用できるケースには全て有効であるばかりでなく、次のような利点をもつ。(1)量子エラー訂正符号を構成して秘密鍵を算出する必要がなく、古典的なエラー訂正と秘匿性増幅で秘密鍵を計算できる。(2)エンタングルメント抽出に基づく方法よりも、秘密鍵を多く取り出せるケースがある。(3)送受信装置の特性がよく把握できていない場合にも安全性が証明できる。例えば、BB84方式において、光源の特性がほとんど不明であっても、2つの基底を切り替えたときの光の状態がどのくらい近いかを表すフィデリティという量の下限だけ与えられれば、安全性を保証できる。
この方法の応用例として、SARG04方式の無条件安全性を証明し、鍵レートが通信路の透過率(損失を1から減じたもの)の1.5乗に比例することを見出した。BB84方式では、もともと単一光子の利用が前提とされており、その場合の鍵レートは、通信距離が伸びて透過率が低下した際に単純に透過率に比例して低下する。しかし、この光源を、微弱なレーザーパルスで代用すると、光子分離攻撃の可能性を考慮する必要性から、レートは透過率の2乗に比例して低下しまう。この問題を、量子通信装置自体には全く改変を加えることなく、単にデータ処理法を変更するだけで改善できると期待されている方法がSARG04方式である。この方式の安全性については、盗聴法を限定した場合や、装置を複雑にした別の似た方式などで議論されてきたが、今回はじめて完全な証明を与えることができた。
その他、連続量量子暗号の盗聴法の解析や、干渉計の微調整なしで光子の偏光状態を送信する方法の提案などを行った。

  • Research Products

    (3 results)

All 2006 2005

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] Cloning and optimal Gaussian individual attacks for a continuous-variable quantum key distribution using coherent states and reverse reconciliation2006

    • Author(s)
      Ryo Namiki, et al.
    • Journal Title

      Physical Review A 第73巻

      Pages: 032302-1-032302-6

  • [Journal Article] Faithful Qubit Distribution Assisted by One Additional Qubit against Collective Noise2005

    • Author(s)
      T.Yamamoto, et al.
    • Journal Title

      Physical Review Letters 第95巻

      Pages: 040503-1-040503-4

  • [Journal Article] Probabilistic cloning with supplementary information2005

    • Author(s)
      Koji Azuma et al.
    • Journal Title

      Physical Review A 第72巻

      Pages: 032335-1-032335-6

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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