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2005 Fiscal Year Annual Research Report

脂質高次構造内部に拘束されたタンパク質分子ダイナミクスとタンパク質溶液物性

Research Project

Project/Area Number 17740279
Research InstitutionHiroshima University

Principal Investigator

田中 晋平  広島大学, 総合科学部, 助教授 (40379897)

Keywordsタンパク質 / 脂質 / 結晶化 / 構造相転移 / 相分離 / 動的光散乱法 / 蛍光相関分光法
Research Abstract

本研究の目的は,脂質の作る高次構造内部における水溶性タンパク質溶液の相挙動と,タンパク質分子ダイナミクスを明らかにすることである.これにより,脂質高次構造を利用した,高効率なタンパク質結晶化法を開発することができると期待される.本年度の目標は,動的光散乱(DLS)測定装置と,蛍光相関分光(FCS)測定装置を開発し,脂質-タンパク質混合系に適用することであった.このうち,DLS測定装置の開発は完了し,微少量(20μl以下)の試料を測定することが可能になった.この装置により,モデルタンパク質(グルコースイソメレース),およびその集合体の拡散係数,動的相互作用係数などを実際に得ることに成功した.これまでのところ,脂質-タンパク質混合系への適用には成功していない.これは,試料中に存在する気泡等の散乱による影響を排除することが困難であるためである.現在,試料調整法の改善によりこの問題を解決しようと試みているところである.FCS測定装置については,本年度中の完成はできなかった.新たに購入した光学顕微鏡を利用することにより,光学系については大きな問題がないものの,今年度は蛍光分子を励起するための波長を備えたレーザー光源を用意することができなかった.問題は光源だけであるので,来年度早々には開発を完了できると考えている.これらの装置開発の他に,今年度は放射光X線を用いた小角散乱法を脂質-タンパク質混合系へ適用し,タンパク質分子が拘束されている空間の対称性,格子定数などを測定することに成功した.これらの情報から,脂質高次構造がタンパク質分子から受けるストレスの大きさを見積もることに成功した.この結果は現在Phys.Rev.Eに投稿中である.

URL: 

Published: 2007-04-02   Modified: 2016-04-21  

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