2007 Fiscal Year Annual Research Report
モンスーン影響下での地層形成:短周期の水位変動による地層形成と気候変動の解読
Project/Area Number |
17740335
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
酒井 哲弥 Shimane University, 総合理工学部, 准教授 (90303809)
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Keywords | モンスーン / ヒマラヤ / 湖水準変動 / カトマンズ盆地 / ケニアリフト / チベット |
Research Abstract |
今年度の成果は以下の通りである.ネパール,カトマンズについての研究で,1試料の年代測定を行い,さらにこれまでの成果のとりまめを行った.カトマンズ盆地においては気候解読を大きく進めることができ,チベットでの気候変化と同調して気候変化が起きていた可能性が初めて明らかになった.ケニアにおいては,現在,ケニアに見られる地形依存の気候が,1000万年前にはすでに発達していた可能性が示された.このほか,これまでの成果を3編の論文としてまとめた.1編はネパール,カトマンズ盆地の地質調査と年代測定の結果をとりまとめたものである.この論文の作成については,英文の校閲依頼を行い,年度内の比較的早い段階でJournal of Nepal Geological Society誌に投稿をした.また,もう1編の論文は,ネパール,カトマンズ盆地での短周期の湖水準変動の結果,形成された地層の特徴とその形成過程に関する論文である.これについては19年度の中頃に作成を開始し,年度末の段階で原稿がほぼ完成している.これについては ,現在,Journal of Sedimentary Research誌またはSedimentology誌への投稿を検討している.これとほぼ平行して,同じく調査対象としたケニア中部の地層について,同じく地層の形成過程に関する論文の作成を行った.これについては19年度末現在で,およそ80%が完成している.これについては今後,継続して論文の作成を進める予定である.
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