2005 Fiscal Year Annual Research Report
三官能ジチオカーボナートの反応制御による簡便な多分岐ポリマーと星形ポリマーの合成
Project/Area Number |
17750101
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
落合 文吾 山形大学, 工学部, 助手 (20361272)
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Keywords | ナノ材料 / 高分子合成 |
Research Abstract |
三官能ジチオカーボナートと種々のアミン類との反応により、多様な三官能チオールを合成し、これらとベンジルハライド類、および二硫化炭素との反応により対応する三官能性トリチオカーボナートを合成した。このトリチオカーボナート類は、可逆的不可解裂型連鎖移動(RAFT : reversible addition-fragmentation chain transfer)剤として作用し、この存在下でのスチレンのラジカル重合は制御されて進行した。結果として、アミン由来の構造とポリスチレン鎖をそれぞれ3本ずつ交互に有するポリマーが得られ、適切な処理を施すことによって、それぞれのポリスチレン鎖を切り出すことも可能であった。また、類似の反応として二官能性ジチオカーボナートとジアミンの反応を行ったところ、チオール基を1ユニットあたり2つもつポリマーが得られた。このポリマーはラジカル重合の高分子連鎖移動剤として作用すると期待されることから、一部のチオール基を酸化カップリングさせて架橋させ、架橋型高分子連鎖移動剤としての利用を検討した。この架橋剤存在下でスチレンやメタクリル酸メチルのラジカル重合を行うと、コアのみが架橋したグラフト共重合体が得られ、そのグラフト鎖の重量分率は95%程度と非常に高かった。
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[Journal Article] Synthesis and Crosslinking Reaction of Poly(hydroxyurethane) Bearing Secondary Amine Structure in the Main Chain2005
Author(s)
Ochiai, B., Nakayama, J., Mashiko, M., Kaneko, Y., Nagasawa, T., Endo, T.
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Journal Title
J.Polym.Sci., Part A : Polym.Chem. 43
Pages: 5899-5905
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