2005 Fiscal Year Annual Research Report
中性子小角散乱測定を活用した新規リビングアニオン重合系の設計
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17750114
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
宮元 展義 独立行政法人日本原子力研究開発機構, 先端基礎研究センター, 博士研究員 (80391267)
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Keywords | 中性子小角散乱 / リビングアニオン重合 / ポリイソプレン / ポリスチレン / ブロックコポリマー / 重合末端の会合 / 紫外可視吸収スペクトル / ゲル浸透クロマトグラフィー |
Research Abstract |
本年度はまず、中性子小角散乱測定(SANS)と同時に紫外可視吸収スペクトル(UV-Vis)測定とゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)測定を行うための装置の整備と手順の確立を行った。設備備品費で購入したCCD型の分光器や光ファイバを原子力機構所有のSANS-J装置に組み込むことで、SANS測定と紫外可視吸収スペクトル(測定波長範囲:200-800nm)の測定を行うことができる装置を構築した。またコックとジョイント付きのセルを独自に設計することで、中性子散乱測定中の溶液を不活性雰囲気に保ったままで試料を逐次抜き出しゲル浸透クロマトグラフィー測定を行う手順を確立した。 上記装置を用いて、実際にsec-butyllithiumを開始剤とするリビングアニオン重合過程のその場観察を行った。まずはポリイソプレンおよびポリスチレンの重合過程を観察した。得られたSANSおよびGPCデータの解析から、アニオン性の重合末端が重合中に会合することと、その会合状態が重合の進行とともに変化していることが明らかとなった。開始剤濃度、モノマー濃度の異なるいくつかの系について検討したところ、特に高分子の分子量と会合数に相関関係があることがわかった。さらに、イソプレンモノマーとスチレンモノマーが共存する系からの重合反応過程の観察も行った。この系では、重合前半でイソプレンのみが、後半でスチレンのみが重合し結果としてイソプレンースチレンブロックコポリマーが合成されていることがUV-Vis測定による末端種の定量により明らかとなった。同時に行ったSANS測定結果をGPC、UV-Vis結果を利用して解析したところ、反応前半と後半で会合状態が異なっていることが明らかとなった。
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[Journal Article] In-situ and real-time small-angle neutron scattering studies of living anionic polymerization process and polymerization-induced self-assembly of block copolymers
Author(s)
Tanaka, H., Yamauchi, K., Hasegawa, H., Miyamoto, N., Koisumi, S., Hashimoto, T.
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Journal Title