2006 Fiscal Year Annual Research Report
非共有結合による機能性色素の自己組織化制御と機能性ソフトマテリアルへの展開
Project/Area Number |
17750120
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
矢貝 史樹 千葉大学, 工学部, 助手 (80344969)
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Keywords | 自己組織化 / 超分子 / 超分子ポリマー / ゲル / 水素結合 / 光異性化 / ペリレン / 色素 |
Research Abstract |
本研究では、次の二つの超分子、(A)アゾベンゼン含有自己集合型デンドリマー、および(B)メラミン二量体-ジイミド色素共会合体超分子を開発した。本研究では、これら二つの超分子もとに、機能性マテリアルへと展開することを目的とした。本年度の大きな成果としては、自己集合型デンドリマーの構城素子としてキラル分子を合成し、デンドリマーが集積してできるからカラム状集積体にらせん構造を持たせることができたことである。これは円偏光二色性スペクトルにより確認することができた。今後、このらせん構造体を光で制御し、らせん性の崩壊や反転など、新しいキラル光化学にチャレンジする。さらに、当初の計画にはなかったが、アゾベンゼンをデンドリマー型ではなく、テープ状に組織化したものに関しても構築に成功し、光応答性のゲルを構築することができた。 また、(B)メラミン二量体-ジイミド色素共会合体超分子に関しても、著しい進展が見られた。まず、メラミン二量体の連結鎖長を変化させることで、色素構造や溶媒を変化させることなく、メロシアニン色素の発光挙動を大きく変化させることに成功した。また、ペリレンビスイミドを用いた系でも、メラミン二量体の連結鎖長を変化させることで、ペリレン間での励起子相互作用が大きく変化することを見出している。さらに、メロシアニンの構造には全く手を加えずに、その集積構造と材料形態(液晶、ゲル、ナノファイバーなど)を大きく変化させることができることも見出している。今後、その集積構造の解明に挑みたい。
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Research Products
(4 results)