2005 Fiscal Year Annual Research Report
ポルフィリン金属錯体による分子表面認識とナノサイズ反応場の構築
Project/Area Number |
17750156
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
人見 穣 京都大学, 工学研究科, 助手 (20335186)
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Keywords | ポルフィリン / 金属錯体 / 分子表面 / ナノサイズ / 反応場 / 触媒 / 分子認識 / 酸化反応 |
Research Abstract |
以下の3つのアプローチにより,固体表面と金属錯体触媒によって構築される新しいナノサイズ反応空間の構築を目指した。 1)様々なポルフィリンを用いて種々の金属酸化物に対する吸着実験を行った.それら吸着挙動のラングミュア吸着等温式による解析と金属酸化物の拡散反射スペクトル測定を結果,同一方向に4つのアミノ基を有するテトラキス(o-アミノフェニル)ポルフィリンがシリカ表面に平行な配向で強く吸着することを明らかとした.吸着定数はポルフィリン金属中心の種類に強く依存し,金属酸化物とポルフィリン金属中心との強い相互作用が示唆された.更に,金属酸化物に吸着されたマンガンポルフィリン錯体の酸化触媒TON数が,吸着剤として用いた金属酸化物の種類によって大きく依存し,特に塩基性の金属酸化物を用いた場合,固体担体への高分散吸着,及び固体表面から金属中心への電子的効果により,マンガンポルフィリン触媒の失活が著しく抑制されることを見いだした. 2)同一方向に4つのアミノ基を有するテトラフェニルポルフィリンを用いて,金ナノ粒子に対するポルフィリンの吸着挙動を検討し,強い相互作用を確認した. 3)メソポーラスシリカの細孔径と等しいサイズのポルフィリン金属錯体を合成した.ポルフィリン金属錯体はメソポーラスシリカの細孔内に期待通り強く吸着し,有機物と無機物からなる新たなナノサイズの反応空間が構築可能であることを確認した.更に,マンガンポルフィリンを用いた酸化触媒のTON数が均一触媒系と比較し,著しく上昇することを見いだした,
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Research Products
(8 results)