2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17750160
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
北松 瑞生 岡山大学, 大学院自然科学研究科, 助手 (60379716)
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Keywords | ペプチド核酸 / オキシペプチド核酸 / DNA / UV融解曲線 / CHO細胞 / 細胞導入 |
Research Abstract |
主鎖骨格中にピロリジン環を含んだオキシペプチド核酸(ピロリジン環型オキシペプチド核酸=POPNA)オリゴマーには4種類の立体構造異性体(cis-L,trans-L,cis-D,およびtrans-D)がある.我々はこれら4種類のオリゴマーを哺乳類細胞であるCHO細胞内に導入した.これらPOPNAオリゴマーは単独では細胞内に導入することができなかったが,細胞内導入ペプチドとPOPNAオリゴマーとを連結させることにより,効率よく細胞内に導入することができた.さらに,細胞内導入ペプチドとエンドソーム破壊ペプチドであるHA2を連結させたオリゴマーと共存させることにより,細胞質内に速やかに移行させることに成功した.これらの結果はPOPNAのいずれの立体構造異性体からも得られた. 我々はさらに大腸菌内へも効率的にPOPNAオリゴマーを導入することについても検討した.上述の結果を参考に,POPNAオリゴマーに細胞膜破壊ペプチドであるKFF配列を連結させたコンジュゲートを作製し,そのコンジュゲートによる大腸菌内でのアンチセンス効果を調べたところ,POPNAオリゴマーがうまく細胞膜破壊ペプチドにより大腸菌内に輸送され,POPNAの塩基配列に対して特異的にアンチセンス効果が得られることがわかった. これらの結果はPOPNAオリゴマーがアンチセンス試薬として細胞内で利用できることを示しており,将来的に核酸医薬として期待できることを示唆している.
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Research Products
(2 results)