2006 Fiscal Year Annual Research Report
高いリチウムイオン輸率を指向した非ポリエーテル系高分子固体電解質の合成
Project/Area Number |
17750174
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松見 紀佳 名古屋大学, 大学院 生命農学研究科, 助教授 (40323745)
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Keywords | 有機ホウ素高分子 / 高分子固体電解質 / シングルイオン伝導体 / リチウムイオン二次電池 / 無機高分子 |
Research Abstract |
非ポリエーテル系高分子固体電解質を利用した新規なポリマー/塩ハイブリッドとして、リチウムボレートを含むポリアルキルボラン-イミダゾール錯体を合成し、イオン伝導特性について評価した。 まず、1,7-オクタジエンとメシチルボランとのヒドロボレーション重合によりポリアルキルボランを得た。一方、ヒドロキシエチルイミダゾールに等量のリチウム9-ボラビシクロ[3.3.1]ノナンヒドリド、各種アルコールを順次反応させることにより、リチウムボレートを有するイミダゾール誘導体を得た。その後、ポリアルキルボランとイミダゾール誘導体とをテトラヒドロフラン溶液中で混合することにより、リチウムボレートを有するポリアルキルボラン-イミダゾール錯体を得た。得られたポリマーの分子量はMn9000から11500程度であった。構造は^1H-NMR及び^<11>B-NMRにより確認した。特に^<11>B-NMRにより、イミダゾールのアルキルボランユニットへの配位が明らかとなった。 得られたポリマーのイオン伝導特性を交流インピーダンス法により測定したところ、最も高い系で、ポリエチレンオキシド鎖を有するリチウムボレートをもつ系で100℃において6.0x10^<-6>Scm^<-1>であった。 次に、リチウムボレートを有するイミダゾール誘導体と、アリルイミダゾールとを7:3の比でポリアルキルボランに作用させ、対応する高分子錯体を得た。イオン伝導度を測定したところ、値は大きく改善され、50℃において1.3x10_<-5>Scm^<-1>を観測した。
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Research Products
(3 results)