2005 Fiscal Year Annual Research Report
光応答性液晶高分子微粒子を利用した新規フォトニック結晶の創製
Project/Area Number |
17750175
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
宍戸 厚 東京工業大学, 資源化学研究所, 講師 (40334536)
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Keywords | 高分子微粒子 / フォトニック結晶 / ナノ微粒子 / ソープフリー乳化重合 / アゾベンゼン / 屈折率 / 周期構造体 / コロイド結晶 |
Research Abstract |
光の波長程度の周期性を有する二次元および三次元構造体はフォトニック結晶構造とも呼ばれ,特定の光を透過・反射する特異な光学的性質を示す。この周期構造体に光応答性を付与できれば広い応用が可能になるため,微粒子の空隙や微粒子を鋳型にした逆オパール構造の隙間に色素や液晶を充填した光応答性周期構造体が報告されている。しかしながら,これらの充填系では周期的な屈折率変化が小さいため,大きな光応答性は得られていない。周期的な屈折率差および光で誘起される屈折率変化の両方を大きくできれば光応答性が格段に高い周期構造体になり得るが,周期構造そのものに光応答性を付与する試みはなされていないのが現状である。大きな複屈折を有することで知られる液晶高分子を基材に用いて周期構造体を作製できれば,本来の屈折率差を大きくできるばかりでなく,光で大きな屈折率変化を誘起できるとの着想に至った。そこで本研究では,光応答性を高分子液晶微粒子自体に付与した光応答性微粒子を合成し,自己集積化することで屈折率差の大きな光応答性周期構造体の作製を目的とした。 本年度は光応答性を有するアゾベンゼンモノマーの合成を行い,ソープフリー乳化共重合を用いて高分子微粒子の調製を行った。コモノマーにMMAを用いることで,アゾベンゼンを30mol%含有した,アゾベンゼン高分子微粒子を得られることが明らかとなった。SEM観察により微粒子を調べたところ,粒径200-300nmの単分散微粒子が自発的に周期構造を形成することがわかった。 また,光応答性液晶高分子の光誘起屈折率変化について検討を行った。溶液重合によって合成した液晶高分子のフィルムを調製し,光照射前後における複屈折および屈折率変化を透過率およびプリズムカップリング法により測定した。光照射によって10^<-2>-10^<-3>オーダーの複屈折が誘起されることが明らかとなった。
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Research Products
(2 results)