2006 Fiscal Year Annual Research Report
フッ素系液晶ゲル化剤を前駆体とする高エネルギー密度有機ゲル電解質の開発と応用
Project/Area Number |
17750181
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
岡本 浩明 山口大学, 大学院理工学研究科, 助教授 (10274185)
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Keywords | 有機ゲル化剤 / 合成 / 熱物性 / 分子集合体 / 有機電解液 |
Research Abstract |
本研究では、分子末端位にペルフルオロアルキル基を持つ低分子量有機ゲル化剤を開発し,それらの高エネルギー密度有機ゲル電解質への応用を試みとして、以下に示す知見を得ることができた。 1.ペルフルオロアルキル基を持つ有機ゲル化剤の合成 前年度までに合成したペルフルオロアルキル基を持つ低分子量有機ゲル化剤を基盤として、これらの化合物を共有結合により二量化した二量体型低分子量有機ゲル化剤を合成した。これらの化合物は、従来の単量体型有機ゲル化剤と同様の合成プロセスにより合成可能であった。 また、これらの二量体型有機ゲル化剤は、有機電解液として汎用されているプロピレンカーボネートやN, N-ジメチルホルムアミド、アセトニトリル等の高誘電率有機溶媒をゲル化することがかのうであった。 さらに、これらの二量体型有機ゲル化剤と単量体型有機ゲル化剤のゲル化能を比較するとともに,有機ゲル電解質への応用を考慮し,事項に記す基礎物性を検討した。 2.有機ゲル電解質への応用に関する基礎物性の評価 2-1.ゲル化能の比較 二量体型有機ゲル化剤は、単体型有機ゲル化剤より最低ゲル化灘が低く,少量の添加量によりゲル化することがわかった。 2-2.ゾルーゲル転移温度の比較 本研究で開発した二量体型有機ゲル化剤は、単量体型有機ゲル化剤よりも高いゾル-ゲル転移温度を示すことから、van der Waalsのみならず、共有結合の導入がゲル形成に有利に働くことを明らかにした。 2-3.これらの結果から、有機電解液のゲル化に関する分子設計指針を得ることができた。
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Research Products
(3 results)