Research Abstract |
年度と同様にT_10_2から電解液申のI_3への逆電子移動速度定数(TiO_2中の電子寿命(τ))を励起光変調光電圧分光法により求め,色素増感太陽電池における逆電子移動過程の機構解明を行い,また新規錯体の合成を試みた。下記の(1)と(2)の結果か得られた。(1)増感色素に依存したTiO_2中のτ励起状態の酸化電位(E_ox)か[NBu_4]_2[cis-Ru(Hdcbpy)_2(NCS)_2](N719,[NBu_4]^+=tetrabutylammomumcation.H_2dcbpy=4,4'-dicarboxy-22'-bipyndme)よりも,[NBu_4]_2[cis-Ru(5,5'Hdcbpy)_2(NCS)_2](5,5'-BP 55'-H_2dcbpy=5.5'dicarboxy-2,2-bipyndme),[NBu_4]_2[cis-Ru(Hdcpq)_2(NCS)21(pQ,H2dcpq=4_carboxy-2-[2'-(4'-carboxypyrldyl)]quioime),[NBu4]2[cls-Ru(Hdcb!q)2(NCS)2]BQ,H_2dcbiq=4,4'-dicarboxy-2,2'-biquinolme)の順番て正にあり,基底状態の酸化電位が同じ増感色素について,色素増感太陽電地(DSSC)を作製し,逆電子移動過程の増感色素依存性について検討した。E_oxが正になる色素は還元電位(E_red)も正にソフトした。E_redか正になると,電池の暗電流は増大し,光開放電圧と光電流が減少した。T_lO_2中の電子から電解液のI.への逆電子移動か,E_redに依存して錯体を介しているのか,また色素の構造(Ru金属とT_1O_2まての距離,d)に依存がないかを検討した。構造をDFT計算て最適化してdを求めたか,dには依存しなかった。論文にまとめている最中である。(2)増感色素に逆電子移動を麹止する機能を付与する試みとその他増感色素はナノ構造のT_1O_2表面に吸着し,電子移動を行う。色素の電荷やアルキル置換基なとてT_10_2表面近傍の電気工重層を変化させ,τを制御する試みを行おうと,数種の錯体を合成した力霊,電池性能,τを評価するまでに至っていない。また色素の会合性とτの検討を行う予定てあったか,時間が足りなかった。プロシェクト終了後も継続して行う。本プロシェクトで色素増感太陽電池の増感色素についてE_redをてきるだけ負の電位にもっていくことが重要であると判明し,また錯体を還元する形て捕捉された電子は極めて速く,電解蔽側と反応してしまうことかわかった。今後,本成果を元に,プロジェクト諮了後も分子設計と合成を行う予定である。
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