2005 Fiscal Year Annual Research Report
ブロック共重合高分子系のからみあい分子ダイナミクスシミュレーション
Project/Area Number |
17750200
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
増渕 雄一 東京農工大学, 大学院・共生科学技術研究部, 助教授 (40291281)
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Keywords | 高分子 / 分子シミュレーション / からみあい / ブロック共重合体 / ダイナミクス / Primitive Chain Networkモデル |
Research Abstract |
共重合高分子のダイナミクスはミクロ相分離構造形成に重要であるが,十分理解されていない.そこで本研究では,申請者独自の,からみあいに基づく高分子モデルを共重合高分子に拡張し,シミュレーションで分子ダイナミクスが相分離ダイナミクスに及ぼす効果を検討する. 本年度は,申請者が独自に開発しているからみあいに基づく高分子モデル,Primitive Chain Networkモデルを共重合高分子へ拡張することを試みた.本モデルは,高分子の運動を,からみあい点の運動と,からみあい点間のモノマーの輸送で記述する.共重合高分子の場合,考えるべきは以下の点である.A)化学ポテンシャル場で表す分子間相互作用,B)異種成分間のからみあい形成機構,C)異種モノマーが混在するセグメントの張力,である. A)の相互作用場としてはブレンドと同じものを用いた.B)については,当初ホモポリマー系と同じようにランダムに形成していたが,それでは相図の鎖長に対するユニバーサリティが失われる事がわかったため,新たにχパラメーターに依存したモンテカルロ手法を導入した.C)についてはコネクティビティーを無視してモノマー比のみによる単純な仮定を用いた. 以上をプログラムとして実装し計算したところ,相図についてSCF計算と同じ結果を得た.ダイナミクスの検討は実施中である.なおダイナミクスの検証のために必要なレオロジー測定を行う際,系の緩和を促進するために超臨界二酸化炭素を導入する方法を試みており,そのためのシリンジポンプコントローラーを本補助金により購入した.
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Research Products
(5 results)