2006 Fiscal Year Annual Research Report
その場重量測定による窒化アルミニウム基板表面反応メカニズムの解明
Project/Area Number |
17760007
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
熊谷 義直 東京農工大学, 大学院共生科学技術研究院, 助教授 (20313306)
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Keywords | AlN / HVPE / 基板 / 面極性 / 分解メカニズム |
Research Abstract |
アルミニウム(Al)原料に金属Alと塩化水素(HCl)ガスとの反応で選択的に発生させた三塩化アルミニウム(AlCl_3)ガス、窒素(N)原料にアンモニア(NH_3)ガスを用い、この両者の反応により窒化アルミニウム(AlN)単結晶を成長するハイドライド気相エピタキシー(Hydride Vapor Phase Epitaxy : HVPE)法によるAlNの高速成長技術を確立した。初期基板としてシリコン(Si)の(111)面を用い、この初期基板上にAlNの単結晶厚膜を成長後にSi初期基板をエッチャントで溶解除去して(0001)面を有するAlN自立基板作製を再現性良く実現した。AlNはc軸方向に結晶構造的に非対称であり、互いに表裏の関係にあるAl極性面とN極性面が存在するが、最適条件で成長されたAlN自立基板の表・裏面はそれぞれAl極性面、N極性面となっていることを確認した。AlN自立基板の転位密度は3×10^9cm^<-2>と比較的低く、室温フォトルミネッセンス測定において209.4nmにバンド端発光を示した。 次に、AlN成長においてAl極性面が安定面となることを初年度に構築したその場重量測定システムにより検討した。AlNの成長条件としては1300℃以上が好適であったが、このような高温下では、AlNが原料ガスのキャリアとして用いる水素(H_2)ガスと反応し、水素化アルミニウム(AlH_x)とNH_3に分解すること、また、N極性面の分解速度がAl極性面の分解速度にくらべ大きいことが明らかとなった。以上の事実から、極性を有さないSi(111)面上では、AlN成長初期過程でAl極性面、N極性面の両者が出現する可能性があるものの、分解速度の大きいN極性面は成長の駆動力が大きくならず、Al極性面のみが選択的に成長することが明らかとなった。
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Research Products
(3 results)