2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17760033
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
白木 一郎 山梨大学, 大学院医学工学総合研究部, 助手 (10399389)
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Keywords | 走査プローブ顕微鏡 / 原子間力顕微鏡 / 表面・界面 / ナノ計測技術 / ナノ物質・材料 / 極低温 |
Research Abstract |
本年度から所属を変更したため、SPMヘッドと測定/制御駆動回路の再作成を手がけた。また、その際に改良を行った。 SPMヘッド: 所属の変更に伴い装置を新たに作成する必要があったため、Pan-type walkerを再度設計・開発した。大部分は前年度までの成果を利用した設計であるが、実験の自由度を持たせるために、稼働部分・スキャナーをマウントする部材などに関して、改良を行った。設計した部品の製作も大部分が完了し、以降のアセンブリに繋げる準備を整えた。 プローブ先端に修飾できる機能性材料について調査し、検討を行った。プローブ顕微鏡の高分解能化・高機能化として応用できる可能性があり、今後の検討課題とする。 測定/制御駆動回路: ピエゾ抵抗効果方式AFM用プリアンプの設計の見直し、Pan-type walker制御駆動回路の見直しと再設計を行った。また所属の変更に伴い、開発環境の再構築を行った。特にPan-type walkerの制御駆動回路のついては、海路図とそれを基にしたマスクの設計を完了した。本制御駆動回路の完成により、Pan-type walkerを駆動する際に周波数や駆動電圧を可変できるようになる。マスクからプリント基板を生成するための準備を整えた。 実験: 昨年度までに開発した装置を走査型トンネル顕微鏡として用い、超高真空中でSuTiO_3(100)表面の原子分解能観察を行った。超高真空中での通電加熱法により√<5>×√<5>超構造表面を準備でき、戦友状態・非戦友状態での観察を行った。特に戦友状態においては過去に報告されていない像を得ることができた。理論で予測された酸素欠陥モデルを支持する、最初の実験データの可能性がある。解析の一部が完了しており、次年度以降での論文発表を予定している。
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