2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17760046
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
渡邉 歴 独立行政法人産業技術総合研究所, 光技術研究部門, 研究員 (90314377)
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Keywords | フェムト秒レーザー / ガラス / 3次元加工 / 多モード干渉導波路 / 結合器 / 光スイッチ |
Research Abstract |
光情報通信・処理を実現するためには、1入力に対してN出力を行う光分波素子や波長多重化を行う波長選択素子を高密度に集積化する必要がある。本研究では、透明材料内部に多モード干渉導波路アレイを作製し、3次元空間での波長分割を実現し、さらにその分光パターンをスイッチさせる多モード干渉導波路アレイによる3次元分光スイッチの作製を目的とする。本年度は(1)多モード干渉光導波路アレイの試作と評価、(2)多モード干渉光導波路アレイによる自己スイッチの実現を行う計画であった。 増幅チタンサファイアレーザー光パルス(中心波長800nm、繰り返し周波数1kHz)をガラス内部に集光照射し、試料を2次元的に1μmの速度で走査し、多モード干渉導波路を作製した。導波路部分の誘起屈折率変化の大きさは0.0002であった。幅30μm、長さ約870μmの多モード干渉光導波路を12μm間隔で3層作製し、3次元空間に集積化できることを示した。また、多モード干渉光導波路からの出力パターンの分光測定を行った。出力パターンのモード数は波長に応じて変化した。 幅30μm、長さ約870μmの多モード干渉導波路の片方の端面の中心部分に直径約2μm、長さ約1mmの直線導波路をつなぎあわせた多モード干渉導波路を12μm間隔で3層埋め込んだ多モード干渉光導波路アレイを作製した。多モード干渉導波路アレイの中央の直線導波路部分に、波長543nmの光を導波させた場合、上下の導波路に光がモード結合せず独立に伝播し、中央の多モード干渉導波路からの出力パターンのみ得られた。 多モード干渉光導波路アレイによる自己スイッチの実現に関しては、波長を変化させることにより、射出端での出力空間パターンが変化し、空間に出力位置をスイッチできることを確認した。
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