2005 Fiscal Year Annual Research Report
表示情報へのアクセスコントロールを可能にする時空間暗号を用いた動画像表示技術
Project/Area Number |
17760048
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
山本 裕紹 徳島大学, 工学部, 助手 (00284315)
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Keywords | 情報セキュリティ / 視覚復号型暗号 / 観察領域 / 復号用マスク / 情報ディスプレイ / 光アレイロジック / 符号化 / 動画像 |
Research Abstract |
動画像を表示するために時空間的な視覚復号型暗号を構成し,復号用のマスクを通して限定された位置から観察するときのみ,暗号化された秘密画像を視認できる情報表示技術を実現することが本研究の目的である.動画像を暗号化するために,秘密画像の同じ画素値を異なるパターンで表示できるような自由度を持つ暗号コードを構成し,アクセスを制限したい動画像の画素値に関わらず,フレーム毎に各画素のパターンをランダムに選ぶことを可能にする.復号用マスクの有無と観察位置によって表示された秘密画像へのアクセスをコントロールすることができることを,観察領域の測定により明らかにする. 復号用のマスクを通して限定された位置から観察するときのみ,暗号化された秘密画像を視認できる情報表示技術について,平成17年度には,動画像の暗号化に適した暗号コードを構築した.表示画像は光学的に復号可能な形で暗号化されて,復号用マスクの有無と観察位置によって復号された秘密情報へのアクセス制限を可能にした. カラー画像を表示するために,赤・緑・青の各色について2×5個,1画素あたり6×5個の補助画素を用いて,赤・緑・青の各色6階調の合計216色,ならびに各色2×6個,6×6個の補助画素の数を用いて赤・緑・青の各色7階調(合計343色)を表現する空間符号パターンを構築した.構築された空間符号パターンにおいて,中間調を表現するために冗長性があり,フレームごとに異なる組み合わせをランダムに選択できるようにした. 動画像の表示においては,表示画像を更新できる利点があるため,表示画像の更新だけで秘密画像が復号されて観察される3次元位置を移動する表示法を明らかにした.
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