2005 Fiscal Year Annual Research Report
干渉フェムト秒レーザー加工を用いたナノバンプ形成による表面ナノ構造修飾技術の開発
Project/Area Number |
17760049
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
中田 芳樹 九州大学, 大学院システム情報科学研究院, 助手 (70291523)
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Keywords | フェムト秒レーザー / レーザープロセッシング / 干渉 / ナノマテリアル / 周期構造 / ナノバンプアレー / ナノホールアレー / 複合周期構造 |
Research Abstract |
本研究の目的は、干渉フェムト秒レーザー加工を用いたナノバンプアレー形成の基礎特性を明らかにし、さらに汎用性及び機能性を発展させ、新しい表面ナノ修飾技術を開発することである。初年度の研究成果を列挙する。 (1)フェムト秒レーザーとコヒーレント光学系及び透過型回折格子を組み合わせることで、大面積フェムト秒レーザー干渉加工装置を開発した。本装置は、ビーム径全体に渡って干渉加工を行うポテンシャルを持っている。 (2)フルエンスに対するナノバンプアレー形成特性を調べた。厚さ50nmの金の薄膜に4光束干渉光をシングルショット照射した。この場合、74mJ/cm_2から105mJ/cm_2にかけてナノバンプアレーが形成された。最小バンプ径は330nm、最大バンプ高さ及びアスペクト比はそれぞれ455nm、0.45であり、それぞれがフルエンスによってコントローラブルである。さらに、3000万個/cm^2のナノバンプ密度を達成した。 (3)膜厚による変化について、10nmでは19mJ/cm^2という非常に低いフルエンスからナノホールアレーが形成された。500nmの厚膜では上記のフルエンス領域においてナノバンプは形成されず、適正範囲が存在することが確認された。 (4)Cr等の異素材の場合、現時点では形成が確認されていない。よって、コーティングによる汎用性拡大が有効であるとの指針を得た。一方多ショット加工では、複合周期という特殊構造が形成された。これは従来にない表面修飾形状であり、その物性に興味が持たれる。
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Research Products
(6 results)