2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17760057
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Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
乾 徳夫 兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70275311)
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Keywords | Casimir力 / Casimir効果 / アクチュエータ / シリコン / 光励起 |
Research Abstract |
Casimir力は量子効果により発生する微小な力である.本研究では微小なシリコンカンチレバーをCasimir力により変位させ,かつ,その動きを光照射により変化させることを目指している.Casimir力で作動するカンチレバーは,大面積かつ低ばね定数を有していることが必要条件である.今回,従来より10倍以上軟らかいCasimir力用プローブの作製することができた.しかし,その極めて小さなばね定数のため,基礎振動や空気外乱の影響を大きく受け,大気中での測定は困難となった.そこで,真空中での測定を目指し予備実験を行い,実験装置の改良に着手した.従来法とは異なり,Casimir力によるカンチレバーの共振周波数の変化をロックインアップ(NF回路ブロック: LI5630)を利用して測定することとした.また,自作したカンチレバーのインピーダンスが光照射によりどのように変化するかをLCRメータ(Agilent : E4980A)により測定した. 理論的な解析として,Casimir力によるシリコン内の分極について考察した.半導体のキャリアは拡散により表面に移動できるが,通常は分極による静電エネルギーの上昇ため,そのような過程は自発的には起こらない.しかし,Casimirカエネルギーと分極による静電エネルギーのエネルギーバランスを考えた場合,表面にキャリア集中することによりCasimirエネルギーが低下するため,自発的な分極が起こり得ることを示した.
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Research Products
(1 results)