2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17760075
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Research Institution | Nagaoka National College of Technology |
Principal Investigator |
宮下 幸雄 長岡工業高等専門学校, 機械工学科, 助教授 (00303181)
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Keywords | 機械材料・材料力学 / 光機能 / 機能性材料 / センサ / 応力・ひずみ測定 |
Research Abstract |
応力負荷により光機能に変化が生じる機能性ガラスセラミッスやセラミックスの粉末を樹脂材料と混合し,構造物に塗布することで,応力の大きさや分布状態を可視化し,測定・評価する手法について検討した.光機能性セラミックス材料と樹脂の混合方法やその評価方法について検討するため,弾性域内の応力負荷により可視光を発する応力発光材料粉末を光機能性材料のモデル材として用いた.混合する樹脂は,エポキシ系樹脂とした.樹脂と光機能性材料粉末の混合割合を変化させ,複合材料を作製した.その結果,光機能性材料粉末の含有率を増加させると,凝集が生じ易くなり,均一に分散させることが困難であった.そこで,樹脂と光機能性材料粉末の混合方法および凝固方法を検討した上で,引張り試験片を作製した.作製した樹脂/光機能性材料複合材の試験片に引張り荷重を負荷し,CCDカメラおよび画像解析ソフトにより発光強度の変化を評価した結果,光機能性材料粉末の含有率の増加および負荷応力の増加にともない,発光強度も増加する傾向が認められた.しかし,材料の有する蓄光作用や光機能性材料粉末の不均一な分布,また,使用した観察装置の感度など,定量的な評価を行うための問題点も明らかとなった.さらに,片側ノッチを導入した試験片を作製し,ノッチ先端近傍の発光状態を観察した.ノッチ入り試験片に引張り負荷を加えた結果,ノッチ前方において発光が認められた.ただし,定量的な評価においては,前述のノッチのない試験片における実験と同様の問題点が認められた.以上の結果より,定量的な評価のためには課題があるが,光機能性材料と樹脂の複合材料は,応力の大きさや分布の評価,さらには,応力集中部や欠陥の検出などに応用できることがわかった.
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Research Products
(1 results)