2005 Fiscal Year Annual Research Report
高速衝撃を受ける粉粒体のための粒子間力学モデルの構築
Project/Area Number |
17760077
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
西田 政弘 名古屋工業大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (60282828)
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Keywords | 粒子集合体 / 衝撃 / 離散要素法 / 粒子間モデル / 接触力 / 飛散挙動 / 波動伝播 |
Research Abstract |
解析対象として,四角形容器にランダム充填したナイロン球の集合体(粉粒体モデル)を用い,その上表面の中心に,鋼球飛翔体(直径6.3mm)を衝突させ,その衝撃挙動を,2台の高速度ビデオカメラによる二方向からの撮影および三次元離散要素法によるシミュレーションにより詳細に調べた.用いたナイロン球の集合体は,タイプ(I)直径6.35mmの球5000個と直径4.76mmの球5000個,タイプ(II)直径6.35mmの球8000個,タイプ(III)直径4.76mmの球19000個の三種類である. ランダム充填した粉粒体の高速衝撃現象を支配しているパラメータを調べるために,飛翔体の衝突速度(1〜20m/s)および衝突角度(0°〜70°)を変化させた.その結果,飛翔体の挙動は,粉粒体の中に貫入,粉粒体に貫入しない(跳ね返るもしくは,貫入せずに,粉粒体の表面を沿うように進む)に大別でき,その挙動は主に飛翔体の衝突速度および衝突角度により変化することがわかった.また,飛翔体の衝突速度,衝突角度および大きさにより,飛翔体の跳ね返り速度や角度および粉粒体の飛散挙動も大きく変化した.このような現象が生じる原因を離散要素法シミュレーションより調べた.まず本実験結果を上手く再現できるように,粒子間の力学的モデルの改良を行った.個々の粒子について,高速衝突時の弾塑性挙動を再現できるように改良したところ,衝撃現象を上手く再現でき,粉粒体を伝播する接触力の大きさおよび伝ぱ方向が重要な役割を担っていることが分かった.
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