2005 Fiscal Year Annual Research Report
大規模動的な生産システムにおける高性能で理解可能なディスパッチング規則の発見
Project/Area Number |
17760108
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
江口 透 広島大学, 大学院工学研究科, 助手 (80253566)
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Keywords | スケジューリング / ディスパッチング・ルール / 優先規則 / ニューラルネットワーク / ルール抽出 / 忘却つき学習法 / SA法 / 誤差逆伝播法 |
Research Abstract |
本年度の成果概要を以下に示す. (1)高速スケジューリングシミュレータの開発 大規模動的な環境における優先規則を検討するためには,高速スケジューリングシミュレータの開発が必須である.既にジョブショップ型生産システムに対して開発している基本的なシミュレータを基に,大規模循環型生産システムである半導体システムにも対応できるようなスケジューラーに拡張した. (2)ニューラルネットワークの構成の検討と学習 考慮する生産システムに対して,有効な優先規則に必要な情報を検討し,優先規則としてのニューラルネットワークの構造を検討した.特に,ジョブショップスケジューリングにおいて,重要な情報を選定し,階層型ニューラルネットワークの構造を検討した.このニューラルネットワークは,万能近似器であるシグモイド関数を出力関数にもつ構造とした.そのニューラルネットワークを学習する方法として,シミュレーティッドアニーリング法による学習法を採用した. (3)学習後のニューラルネットワークからの知識獲得法の検討 学習後のニューラルネットワークからの知識抽出法として,学習後のニューラルネットワークの入出力事例を多数収集し,そのデータに埋没している優先規則を抽出する方法を検討した.収集した事例からのルール抽出のためのニューラルネットワークとして,product unitを出力関数に持つ構造を採用し,その学習法としては忘却つき構造学習法を採用した.これにより,簡素な構造をもつ単項式型の優先規則を抽出できる.ジョブショップ型生産システムにおけるスケジューリングを想定した数値実験を行い,過去に提案されているルールよりも性能がよく,ある程度理解可能なルールを抽出できることが確認された.
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