2006 Fiscal Year Annual Research Report
高張力鋼板の集合組織と異方性を表現する塑性構成モデルとその数値シミュレーション
Project/Area Number |
17760109
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
上森 武 広島大学, 大学院工学研究科, 助手 (70335701)
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Keywords | 高張力鋼板 / 集合組織 / 異方性 / 構成モデル / シミュレーション |
Research Abstract |
本年度は,集合組織および変形誘起異方性を表現可能とする大ひずみ塑性構成モデルの構築を行うべく,実験・解析共に精力的に行った.実施した内容を以下に示す. (1)非比列負荷変形履歴を有する高張力鋼板の二軸塑性変形挙動の実験観察を詳細に行い,本モデル構築に必要な実験結果を得た.本実験から得られた知見より,非比例二軸引張り実験結果ならびに非比例繰返し塑性変形拳動は,異方性降伏関数と移動硬化則の組み合わせで正確に再現出来る可能性が有ることが確認された. (2)上記実験結果を高精度に代言可能な材料構成モデルの構築を行った.本モデルは,マクロ塑性理論に基づいた移動硬化則であり,汎用FEMに導入可能である.本モデルを汎用FEMに導入してより複雑な変形履歴を有するプレス加工過程の解析を行い,実モデルと検証して行く予定である. (3)上で示したマクロ塑性モデルとは全なる"結晶塑性理論"を用いた解析ツールの構築が出来た.本モデルは現在単調負荷仮定しか解析出来ないが,最終年度である本年度により複雑な変形工程を解析できるツールとする. 最終年度である本年度は,上記結果を基に汎用数値解析に材料モデルを導入してより現実的な解析を行うことを目標としている.また,現在進行が若干遅れている"結晶塑性解析"もより充実させるべく,実験並びに解析手法の構築を目指して行く予定である.
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