2006 Fiscal Year Annual Research Report
外科手術及び細胞診に用いるマイクロ医療用工具の実用化に伴う強度問題に関する研究
Project/Area Number |
17760123
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Research Institution | Kanagawa University |
Principal Investigator |
笹田 昌弘 神奈川大学, 工学部, 助手 (80333152)
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Keywords | 医療用鉗子 / 駆動装置 / 変位拡大機構 / モニタリング / 圧電素子 / 応力解析 / 有限要素解析 |
Research Abstract |
1.目的 本研究は,医療用微細鉗子の強度に関する問題に取り組み,設計指針及び対策を明らかにすることを目的としている.具体的には,鉗子に作用するカを確認し,有限要素解析の適用により設計指針を明らかにする.また,鉗子に作用するカをモニタリングできる機能を有する駆動装置の開発を行う. 2.研究成果 (1)鉗子に作用する力 検体把持・採取の際に鉗子刃に作用するカを確認するため,微細鉗子を拡大したマクロモデル実験装置を製作した.実験では,(1)検体を2つの刃により挟み込み,(2)その後に引っ張ることで検体を採取する.刃により検体を挟み込む際にトルク,採取する際に引張力の計測を行った.粘土及び豚肉を模擬検体とした実験の結果,刃の微細化や形状が異なる場合などに関して今後検討が必要であるが,検体を挟み込むために必要なトルク及び,検体採取に必要な引張力を確認した. (2)モニタリング機能を有する駆動装置の開発 昨年度試作した圧電素子を利用した駆動装置の機構腕部のひずみを有限要素解析により求め,鉗子に作用するカのモニタリング機能について検討した.印加電圧と腕部に発生するひずみから,拡大機構先端の発生力及び変位を求めることが可能であると考えられる.ひずみの測定位置も重要で,腕部の中央付近よりある程度離れた点が精度向上の点から良く,内表面と外表面で精度が異なることがわかった.なお,圧電素子への印加電圧と発生変位の関係におけるヒステリシスを有限要素解析では考慮していないが,今後モニタリング機能への影響を検討する予定である. 3.まとめ マクロモデルによる把持・採取実験を行い,検体を挟み込むために必要なトルク及び,採取に必要な引張力の確認を行った.また,駆動装置の開発に関しては機構腕部のひずみを有限要素解析により求め,鉗子に作用する力のモニタリング機能について検討した.
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Research Products
(1 results)