2005 Fiscal Year Annual Research Report
液晶を使った微小物体操作技術の開発とアクチュエータへの応用
Project/Area Number |
17760124
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Research Institution | Toyota Technological Institute |
Principal Investigator |
三枝 嘉孝 豊田工業大学, 工学部, ポストドクトラル研究員 (10367831)
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Keywords | 液晶 / アクチュエータ / マイクロ・ナノデバイス / マニピュレーション / μ-TAS / メカトロニクス / Lab on a Chip / MEMS |
Research Abstract |
研究代表者は、これまでにねじれマネティック液晶において発生する液晶流動を利用した混入微小物体の2次元操作法の開発に成功している。しかし、現状の液晶チップでは粒子の運動に若干の分布が見られるという問題点が見られた。そこで平成17年度は、この分布の原因を突き止め、チップ化技術を完成させる研究を行った。実施項目は以下のものである。 (1)液晶材料の検討 これまでの成果から、微小物体操作には液晶性物質の粘性が強く影響することが推測されている。そこで粒子運動の揺らぎを少なくするために、常温ネマティック液晶の他に、強誘電性液晶などより高い粘性を持つ液晶性物質の利用を検討した。その過程において、強誘電性液晶を用いた、新たな微小物体操作法を見出した。 (2)配向処理剤の検討 粒子運動の空間分布をなくすためには、チップ内で液晶配向にムラがないことが重要である。液晶配向は基板処理剤により決まるので、さまざまな配向処理法を検討した。また、流れの強度には基板界面における液晶のプレチルト角も影響すると考えられる。そこで、様々なプレチルト角を持つ配向処理剤を用いた検討も行った。 (3)液晶チップの設計及び試作 基板素材の選択など、移動量の多く取れる構造を検討した。機構の試作のために機械部品および電子部品を購入した。また、微小物体の材質、質量の影響を調査した。 (4)性能評価 配向状態の観察は、偏光顕微鏡にホットステージを組み合わせて行った。画像解析による変異量測定を行い、チップ温度に対する変位量および応答速度を評価した。
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Research Products
(2 results)