2005 Fiscal Year Annual Research Report
細胞が混在したマイクロ流れを模擬したリポゾーム固液混相流の可視化計測
Project/Area Number |
17760134
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
大石 正道 東京大学, 生産技術研究所, 技術職員 (70396901)
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Keywords | 流体工学 / マイクロ・ナノデバイス / 可視化 / 生体材料 / 固液混相流 / リポゾーム / マイクロPIV |
Research Abstract |
本研究では、マイクロ流体デバイス内を流れる生体細胞を含んだ流れを調べるため、生体細胞を模擬したリポゾームを用いた固液混相流に注目し、共焦点マイクロPIV(PIV : Particle Image Velocimetry)の手法を用いた可視化計測によって、生体細胞を含むバイオ混相流の流動解析への足掛かりとすることを目的としている。 以下に平成17年度における成果を述べる。 1.可視化計測用マイクロリポゾームの生成技術の確立 通常のドラッグデリバリー等に用いられるマイクロリポゾームのサイズは数十〜数百nmであるが、細胞を模擬した変形能を有し、また可視化計測にて変形が追えるサイズのいわゆるジャイアントリポゾーム(数十〜数百μm)はその膜構造の機械的性質から生成が困難と言われている。本年度はElectroformation methodとGentle hydration methodの2通りの手法で作製を試みたが、前者ではうまく生成されず、後者では生成できたもののサイズや膜厚を揃えることが困難であった。今後はマイクロ流体デバイスを用いて、流体の流れの特性を生かしたリポソーム生成法の開発を試みる。 2.固液二相の同時計測用光学系の構築 性質の異なる二相を同時計測するために、異なる波長の蛍光色素を用い、それぞれをフィルタリングして2台のカメラにて撮影する光学系を新たに設計・構築した。光学系としては正しく光路を分岐する事が確認できたが、使用する蛍光色素によっては蛍光波長特性の広がりが大きいためフィルタリングに特別なノウハウを要する。現在、蛍光色素とそれに対応するフィルタの選定を行っている。 今後は上記2項目の検討を行いつつ、流れ場等の基礎実験条件を決定し、固液二相流の可視化計測実験および結果の検証を行っていく。
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Research Products
(1 results)