2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17760138
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
菊地 聡 岐阜大学, 工学部, 講師 (40312665)
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Keywords | 翼 / 地面効果 / よどみ点 / 翼端板 |
Research Abstract |
18年度は、17年度に引き続き主に翼が地面や水面などの境界付近を移動している時に、揚抗比が境界面に近づくにつれ急激に向上する現象である地面効果の発生メカニズムを明らかにするための風洞実験を行った。昨年度と同様に地面の模擬には固定地面板法を用い、翼モデルは、東北大学の地面効果翼機エアロトレインで使用されているNACA6412m翼形を用いた。 昨年度明は、地面効果時に翼前縁よどみ点が翼下面側に移動し、下面への流れの割合が減少し、下面の流れが遅くなり圧力が上昇し、揚力が増加するという、よどみ点の移動が地面効果発生の一因であることを明らかにした。さらに詳細に調べるために、よく前縁付近の流速をPIVにより調べた。その結果、地面効果の増加に伴いよどみ点が下面後方に移動していることに加えて、有効迎え角も増加していることがわかった。有効迎え角の増加もよどみ点の移動と同様に、下面を流れる流量を減少させるので、有効迎え角の増加も地面効果の発生原因のひとつであることがわかった。 さらに翼モデルの左右両側に翼端板を付け、2次元性を増加し、地面効果を効率的に発生させ、空気力の変化と翼周りの流れを確認した。翼端板により2次元性を増加させた場合でも、翼力の増加に伴い、よどみ点の移動と、有効迎え角の変化が発生している。また、翼端板つきの翼では翼端板下端と地面との距離でデータを整理すると、翼端板の高さ方向の大きさによらず、ほぼ同じ結果となることがわかった。 これらの結果は「日本流体力学会年会2006」と「International Workshop on Boundary-Layer Transition Study」において発表した。
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