2006 Fiscal Year Annual Research Report
非接触測定法による衝撃波を含む遷音速ディフューザ流れの三次元非定常構造の解明
Project/Area Number |
17760146
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
半田 太郎 九州大学, 総合理工学研究院, 助教授 (30284566)
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Keywords | 遷音速ディフューザ / 衝撃波 / 境界層 / 三次元流れ / レーザー誘起蛍光法 |
Research Abstract |
本年度は,昨年度レーザー誘起蛍光法で取得した遷音速ディフューザ内の三次元マッハ数分布の妥当性を評価するため,ナビエーストークスを基礎方程式とした数値シミュレーションを行った.乱流モデルには,研究代表者の過去の研究で垂直衝撃波/境界層流れにおいて実績のあるk-ω二方程式モデルを用いた.数値シミュレーションでは,流れの領域を複数に分割して,MPI(Massage Passing Interface)により並列計算を実施し,解の収束の高速化をはかった.さらに,数値シミュレーション結果のチェックに用いる壁面圧力分布の測定や油膜法による壁面上の流れパターンの可視化を行った. 数値シミュレーション結果は,レーザー誘起蛍光法で取得した三次元マッハ数分布,壁面圧力分布,油膜法による壁面上の流れパターンのすべての実験結果と良く一致した.さらに,シミュレーション結果を詳細に考察すると,衝撃波足下から三次元的な渦が発生していることが分かった.この渦の発生機構を解明するため,シミュレーション結果から流れ方向の圧力勾配を求め,ディフューザコーナー部の衝撃波構造を数値的に可視化した.その結果,ディフューザコーナー部では三次元的で複雑な衝撃波構造が存在していることがわかった.この三次元衝撃波構造は,研究代表者が過去に行った一定断面積矩形ダクト内の垂直衝撃波/境界層干渉流れにおいて観測されたものとは異なっており,広がり角がある矩形ダクト特有のものであることがわかった.この衝撃波構造をもとに流れをモデル化し,考察することで衝撃波足下における三次元渦の発生機構を明確に説明できた.
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Research Products
(4 results)