2006 Fiscal Year Annual Research Report
大形テンタゲートの自励的定常振動の実地調査と理論解析手法の確立
Project/Area Number |
17760186
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Research Institution | Ashikaga Institute of Technology |
Principal Investigator |
阿南 景子 足利工業大学, 工学部, 講師 (30346077)
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Keywords | 機械力学 / 流体力学 / 流体関連振動 / 自励振動 / 連成振動 / ゲート / ラジアルゲート / テンタゲート |
Research Abstract |
テンタゲート式水門の引き起こす自励振動問題を明らかにするために、テンタゲートの縮小モデルを用いた実験、実用テンタゲートにおける振動実地調査および理論解析を行ってきた。 実用テンタゲートの振動実地調査 米国・カリフオルュア州で実用されているテンタゲートについて振動の実地調査を行った。実験は、総質量約24トンのテンタゲート2基を対象に、California Department of Water Resources、US Army Corps of Engineers、大阪電気通信大学石井徳章教授の協力を得て実施した。研究代表者らが以前から提案している鋼棒切断加振法により、流水中で巨大なゲートを効率的に加振し、そのときのゲートの振動応答を計測した。解析の結果、ゲートは水位・開度等の条件により、動的安定/不安定を行き来するきわめて不安定な状況にあることが分かった。研究代表者らが導いた自励振動発生のための初期変位量(摩擦の閾値を超える初期変位量)に関する解析の検証を行うことができた。さらに、動的安定/不安定の判別に関する理論解析法の検証を行うこともできた。 モデル実験 テンタゲートの2次元モデルおよび3次元モデルを用いた実験を行い、自励振動特性、振動発生時の圧力や放水流の挙動等を詳細に調べた。特に、ゲートを巻上げるワイヤーロープ(ばね)の非線形性に着目し、ばね定数や放水口の開度等をさまざまに変化させて、振動特性の計測を行った。 理論解析 振動実地調査で得られた結果および、これまでに行ってきたモデル実験の結果を元に、自励的定常振動を理論的に表現することを試みている。解析手法の確立にはいたっていないが、現象をモデル化し、解析を試みている段階である。
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Research Products
(10 results)