2005 Fiscal Year Annual Research Report
レーザー光圧を使った極限環境状態の次世代非接触制御システムの開発
Project/Area Number |
17760192
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Research Institution | Kitakyushu National College of Technology |
Principal Investigator |
久池井 茂 北九州工業高等専門学校, 制御情報工学科, 助教授 (50300653)
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Keywords | 微粒子 / 非接触 / 運動制御 / レーザー / ツイザー / 輻射圧 / 極限環境 / 最適操作条件 |
Research Abstract |
宇宙空間のような微小重力や超高真空状態では高品質の材料が開発でき,不純物の少ない電子部品が製造できることが知られている。このような極限環境状態を利用して生産を行う場合,生産に伴って生じる微粒子の除去や輸送・貯蔵といった単位操作が問題になる。さらに,宇宙ではレーダーで探知できない微粒子物体の捕捉や軌道制御が重大な問題になっている。地上においても最先端技術分野では,ナノメートル単位の微粒子を超高真空状態において個数単位で操作する技術が期待されている。ナノ構造物を作る技術はエレクトロニクスによって培われてきた。こうした技術を基に,生物の細胞やたんぱく質,抗体などを組み合わせてバイオナノ技術を生み出す試みも登場している。これらは気流を使用する従来の技術では解決できない。本研究では,非接触制御技術と画像処理技術を応用して,極限環境内における次世代非接触制御システムの開発を行っている。 本研究では,極限状態を含めた微粒子,ナノ粒子,生体細胞などの非接触運動制御を目的とし研究開発を行う。生体組織内の微粒子を生きたままに捕捉,移動させる技術は,バイオナノテクノロジー分野において重要な要素技術である。そこで,生体機能解明のために,情報伝達因子であるタンパク質の振る舞いをリアルタイムに観測する画像処理技術を確立する。 平成17年度は,実現しなければならない研究開発課題として微粒子運動制御実験と実験開発した運動制御および計測法の評価を行った。粒子の最適制御条件を決定するため,レーザー光圧の強度,レーザー光の口径,粒子形状,粒子質量,粒子断面積,粒子の反射係数,レーザーから粒子までの距離などについて調べる,最適操作条件を検討してその影響を明らかにした。
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