2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17760214
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
梅津 信二郎 早稲田大学, 理工学術院, 助手 (70373032)
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Keywords | マイクロマシン / 駆動機構 / 静電場 / 放電場 |
Research Abstract |
バイオテクノロジーやマルチメディアの発展に伴い,新しいマイクロ機器の開発が強く求められている.そこで本年度は,粒子一粒ずつを正確にハンドリングするための静電マニピュレータ,静電力を利用した粒度分別機構とCPUなどにおける局所冷却のための放電送風機構を開発し,これらの特性とメカニズムの把握を行った. 1.静電マニピュレータ 2本の平行な針電極の先端に形成される不平等電界によって,粒子をハンドリングする機構を開発し,粒子の捕捉・分離が可能なことを示した.つぎに,3次元電界解析を行ない,粒子に作用する分極力を算出した.吸引力が最大となるのはプローブ先端であり,ギャップが小さいほど粒子を捕捉しやすいという実験結果と一致した.また,吸引力の計算結果と実験結果は概ね一致した. 2.静電力を利用した粒度分別機構 静電力を利用して,粒径の違いによって粒度分別する機構を4つ開発した.これらの機構によって粒度分別が可能なことを実証した.また,本機構の特性を数値計算によって検証した. 3.放電送風機構 一対の針対平板電極系放電場において,平板電極に穴を開けてイオン風の吐出口とすることで,冷却対象と高電圧印加部を独立させた針電極方式送風機構を考案,作成した.この送風機構に発生するイオン風の特性を従来のファンと同等の方法で評価し,各パラメータの最適化を図った.また,電熱器を冷却対象としてイオン風を送風した際の冷却性能を評価した.また,放電時に発生するオゾンを利用した局所殺菌・酸化機構を開発し,特性を把握した.
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