2005 Fiscal Year Annual Research Report
交流交流直接変換技術による新エネルギー連係用電力変換器に関する研究
Project/Area Number |
17760229
|
Research Institution | Nagaoka University of Technology |
Principal Investigator |
伊東 淳一 長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (90377218)
|
Keywords | 高効率 / 力率改善 / 交流交流直接変換 / 新エネルギー / 系統連系 |
Research Abstract |
近年,地球環境温暖化等環境対策の観点から電力需要地近傍に設置が可能な新しい電力供給源として,系統連系分散型電源システムの導入が検討されている。これら分散型電源は大きく分けて太陽光,燃料電池に代表される直流電力を発生するものと,風力発電,マイクロガスタービンなどに代表される交流電力を発生するものがあり,クリーンな新エネルギーを用いるシステムとして注目されている。分散型電源が発生する電力を有効活用するためには,バッテリなどの電力貯蔵装置に貯蔵するか系統連系し系統へ電力を送る必要がある。発電機と電力貯蔵装置もしくは系統と連系するAC/AC電力変換システムは,発電機の故障や地絡,ノイズなどの面からトランスによる絶縁を有し,小型,高効率,長寿命,メンテナンスフリーであることが望ましい。直接形電力変換器は,交流電源から任意の交流へ直接電力変換を行うため,電解コンデンサや昇圧リアクトルを必要とせず,これらAC/AC電力変換システムの要求を実現できる。一方,入力と出力の同時制御やトランスの漏れインダクタンスのエネルギー処理などの問題があり,制御方式や回路方式を複雑化させている。本論文では,絶縁形AC/AC電力変換器として高周波トランスの両端に直接形電力変換器を適用した高周波ACリンクコンバータに,仮想変換器を想定した簡単な制御法を提案する。加えて,スイッチング損失と高周波トランスの漏れインダクタンスに伴うスナバロスを低減するために,(1)二次側コンバータに二相変調を適用しスイッチング回数を減少(2)二次側コンバータがゼロ電圧ベクトルを発生した際に一次側スイッチでトランスを短絡し二次側コンバータのスイッチングロスを減少(3)高周波トランスの巻き方として,一次巻線と二次巻線をツイスト巻にする事で漏れインダクタンスを低減する方法を提案した。提案した手法をシミュレーションと実験によりその効果を確認した。
|