2005 Fiscal Year Annual Research Report
機能性分子の自己集積化による電子回路へのバイオセンサ素子の配列
Project/Area Number |
17760283
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Research Institution | The University of Kitakyushu |
Principal Investigator |
礒田 隆聡 北九州市立大学, 国際環境工学部, 講師 (70284544)
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Keywords | センサ / バイオセンサ / 化学センサ / 電極 / 集積化 / MEMS / マイクロ / 電子回路 |
Research Abstract |
一般的に機能性分子は熱や酸化に弱く、通常の半導体作製による集積化が不可能である、これに対し本研究は、常温、常圧下にて、デバイス上に配列した液滴から電極化学的手法にて有機積層膜化を実現するものであり、本研究では、電気回路内に種々のバイオセンサ素子を高密度に配列化するための新方法の確立を行う。そのため以下の2点を研究目的としている。 (1)電気回路内に機能性分子(A)を任意の位置に、自立配列させることが第一の研究目的である。 (2)この機能性分子(A)に(B),(C),(D)…とさらなる分子同士を連結・積層化する"自己集積化"をデバイス内で電気的制御で実現することが第二の研究目的である。本年は以下の2点について研究を実施し、成果を得た。 (1)Au(1μm)/Cr(0.1μm)/ガラス基板上にフォトリソグラフィー法にてMEMSセンサ回路を構築した。センサは10μm間隔の電極対で、2mm四方に25〜50対集積化した。さらにチップ表面の電極部分を親水性、その他の部分が撥水性になるように高分子の多層膜を積層させた。 (2)これらのセンサは1μLの溶液中に含まれる硝酸イオン類で10^<-6>mol/L(約1ppm)、ヒスタミン類で10^<-5>mol/L(約10ppm)まで検出可能であることが確認できた。 最終年度には、作製した撥水/疎水性表面をもつMEMSセンサに金属錯体分子の溶液を塗布して、センサアレー上にミストを0.1〜1μm間隔で自立形成させることを試みる。形成したミストには数mmVの電圧を付加し、センサ電極表面に有機積層膜の1層目を構築する。ここでは様々な金属と錯体分子を試験し、電着有機積層膜に最適な分子構造を系統化する。
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Research Products
(3 results)