2005 Fiscal Year Annual Research Report
符号化変調方式を用いたソフトウェア無線通信の実現に関する研究
Project/Area Number |
17760302
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
岡本 英二 名古屋工業大学, 工学研究科, 助教授 (10358963)
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Keywords | 一方向マルチモード伝送 / ブロック符号 / ターボ等化 / CDMA / ウェーブレット変調 |
Research Abstract |
本研究では簡易な構造で高能率,高品質な通信ができるソフトウェア無線端末を実現することが目的であり,本年はその中の一方向マルチモード伝送のための伝送手法の設計を行った.具体的にはウエーブレット変調方式の適用,CDMA伝送への適用,移動通信へのブロック符号の適用である.簡易なソフトウェア無線手法は機能が制限される移動端末などへの適用が効果的であるため,移動無線通信環境での特性向上は重要な要素である.そこで,移動無線通信に用いられるOFDM伝送よりも優れた性能を示すウエーブレット変調を適用した場合の特性改善に関する解析を行い,その特徴を明らかにした.これによってソフトウェア無線端末へのウェーブレット変調の適用が有効であることが分かった.さらにこの手法は電力線通信環境おいても優れた性能を示すことが分かったため,有線伝送のユーザ端末への拡張なども見込まれることが分かった.次にCDMA伝送に関する検討を行った.CDMAの拡散符号をマルチモードの多重伝送に用いる一方向多重適応伝送手法を提案し,複数のユーザが通信を行う場合でも,伝搬環境に応じたマルチモード伝送が実現できることを解析した.これによりCDMA移動端末への適用の可能性を示した.さらにブロック符号のターボ等化手法の検討も行った.移動通信のマルチパス干渉に対しターボ等化は極めた良好な等化特性を示すためブロック符号の伝送に対しターボ等化を適用した.この結果従来のものより計算量を抑えつつ良好な特性を示すことが分かり,本研究の簡易なマルチモード端末への適応性が高いことが分かった.また実験系の整備を行った.予算の関係により既存の信号発生器への追加設備の購入へ変更し,信号発生器へのソフトウェアの導入を行った.これにより任意の信号が発生できるようになったため,基礎信号発生実験を行い送信信号の発生を確認した.以上のように今年度はマルチモード伝送のための伝送手法の設計を主に行った.
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Research Products
(5 results)