2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17760305
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
林 和則 京都大学, 情報学研究科, 助手 (50346102)
|
Keywords | 周波数領域等化 / シングルキャリア / サイクリックプレフィックス / ブロック伝送 / ガードインターバル |
Research Abstract |
第4世代移動体通信システムのフィジカルレイヤプロトコルとして、従来からのシングルキャリア伝送にマルチキャリア伝送方式で採用されているサイクリックプレフィックスと周波数領域等化器を用いたブロック伝送を導入した方法が注目されている.これは周波数選択性フェージングに強いブロック伝送を用い、FFTを用いた効率的な周波数領域等化を採用することで高速通信を実現しつつ,シングルキャリア伝送を行うことで送信信号のPAPR(Peak-to-Average Power Ratio)をマルチキャリア伝送方式に比べて小さくすることが出来るためである.サイクリックプレフィックスを用いたブロック伝送では,サイクリックプレフィックス長を通信路の最大のインパルス応答長よりも長くする必要があるが,屋外での通信が予想される移動体通信環境では極めて長いインパルス応答長を想定する必要があり,これは周波数利用効率の低下につながってしまう.本研究では、サイクリックプレフィックス長よりも長いインパルス応答長を持つ通信路において,良好な特性を得るための新しい等化方式を提案した.具体的には,演算効率の優れるスライディングFFTを用いて全ての遅延波をカバーするような時間範囲の受信信号から周波数軸上の信号を生成し,MMSE誤差基準に基づいて最適化されたウェイトを乗算し合成,及びIFFTを行うことで符号間干渉およびブロック間干渉が大幅に低減された受信信号を得ることができる.このようなアイデアに基づいた等化器の理論最適ウェイトをSISO,及びMIMOシステムに対して導出し,計算機シミュレーションによってその有効性を確認した.
|
Research Products
(1 results)