2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17760311
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
丹治 裕一 香川大学, 工学部, 助教授 (10306988)
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Keywords | 非線形代数方程式 / 時系列データ / 平衡化打切法 / ニューラルネットワーク |
Research Abstract |
非線形システムがA)数万次元の非線形微分代数方程式,B)時系列データによって特性化さていると仮定し,その動作モデルを作成する方法について検討を行った.Aのモデリングでは,数万次元の非線形微分代数方程式そのものを動作モデルとして使用することは非現実的である.そこで,直流動作点を複数個考慮し方程式の線形化を行い,非線形システムを線形空間の集合として表した.しかしながら,システムは依然として大規模であり,その解析は計算コストが高い.そこで,状態方程式の可制御グラミアンと可観測グラミアンを等しくかつ対角にとり,対角要素であるハンケル特異値を有限個で打ち切った平衡化打切法の適用を行った.結果的に非線形システムは,数個から20個程度の数百次元での(線形)状態方程式によって表された.さらに,線形化が困難であった場合の対策として,近年,制御理論の分野で開発された非線形系の特異値解析の適用を行った.Bの時系列データのモデリングでは,ニューラルネットワークの有効性が知られている.そこで,時系列データをフーリエ級数で近似し,N次までの微分情報をネットワークに学習させる.これにより非線形システムのダイナミクスを近似した.さらに,パッケージの特性をモデル化するための低次元化法,VLSI配線,パッケージ,プリント基板の特性を解析するための高速シミュレーション手法の開発を行なった.これらの手法ではシミュレーションツールとして標準であるSPICEと比較して,10〜1000倍の演算効率であるという特徴を有している.
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Research Products
(7 results)