2006 Fiscal Year Annual Research Report
カオス理論に基づいた乱数生成回路の設計と情報通信への応用
Project/Area Number |
17760314
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
常田 明夫 熊本大学, 大学院・自然科学研究科, 助教授 (40274493)
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Keywords | カオス / 乱数 / 高次均等分布性 / 相関関数 / フィードバックシフトレジスタ / 直交系列 |
Research Abstract |
今年度、以下のような成果が得られた。 1.区分線形写像に基づいた、指数関数的に減衰する自己相関特性をもつカオスp値系列の設計法を与えた。さらに3値系列の場合の数値実験結果を示し、その妥当性を示した。 2.LSIテスト用のテストパターンとしてカオス乱数系列を利用し、テストパターンの統計的性質と故障検出率の関連性について調べ、テスト対象回路によって、無相関系列、正相関系列、負相関系列の故障検出率が変わることを明らかにした。 3.非線形フィードバックシフトレジスタとWalsh関数を利用した直交系列の生成法を提案し、さらに、それらの相関特性が従来のWalsh符号と比較して良質であることを明らかにし、同期CDMA用のスペクトル拡散符号として有用である見通しを得た。 4.0と1の出現確率が偏った非周期2値系列から平衡2値系列を生成する簡単な方法を提案し、さらにこれとM系列をmod-2加算することにより、その統計的性質(相関特性や高次均等分布性など)を改善できることを明らかにした。 5.テント写像型の非線形フィードバックシフトレジスタに基づいた非周期乱数生成法を提案し、さらにこれを複数組み合わせることで、その統計的性質(相関特性や高次均等分布性)を改善できることを明らかにした。 6.非線形フィードバックシフトレジスタのハードウェア規模を縮小する方法を提案し、それより生成される系列の性能評価を行い、さらに提案回路をハードウェア記述言語で設計し、シミュレーションにより回路規模や符号生成速度を従来のGold符号と比較し、その優位性を明らかにした
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Research Products
(5 results)