2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17760317
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
小野 文枝 東京理科大学, 工学部電気工学科, 助手 (20385537)
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Keywords | パルス位置変調 / フレーム同期 / 同期信号 |
Research Abstract |
最近では、ウルトラワイドバンド通信、光通信やRFID(Radio Frequency identification:RFID)などのための情報変調法の一つとして注目されているパルス位置変調(Pulse Position Modulation:PPM)方式がある。本研究では、このPPM方式の無線パーソナルエリアネットワーク(WPAN)への適応可能性を検討している。PPM方式は、複数のスロットから構成されるフレーム内のいずれか1つのスロットにパルスを生成し、送信することにより、情報伝送する方式である。したがって、フレーム内のパルスの位置を判定するために、フレームの始まりを確実に捕らえることが重要である。これまでのフレーム同期法に関する検討は、(1)同期を獲るための同期プリアンブル信号をいくつかのフレーム毎に付加する集中型と(2)同期プリアンブル信号を数フレームに分散させて付加する分散型に分類される。これら方式は、同期獲得が容易であるが、同期プリアンブル信号を付加したことにより情報伝送速度が劣化する問題点を有している。また、これまでの検討では、情報伝送速度を改善するとともに同期獲得する方法については、検討がなされていない。 そこで、本研究では、同期プリアンブル信号を情報伝送用フレームに埋め込み伝送する埋め込み型フレーム同期法を提案し、理論解析により検討している。提案方式は、同期プリアンブル信号を情報用フレームに付加するのではなく、情報用フレーム内に埋め込むため、同期用のスロットを必要とせず、情報伝送速度を劣化させずに同期獲得が可能な方式である。本研究では、理論解析により、(1)提案方式の情報伝送速度は従来方式よりも改善する、(2)同期プリアンブル信号の検出確率及び誤警報確率は埋め込む同期信号の構成に依存する、(3)同期性能が優れた同期信号のパターンが存在することを明らかにしている。
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