2005 Fiscal Year Annual Research Report
物体識別のための圧電素子を有する多機能型接触センサの性能評価
Project/Area Number |
17760339
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
木本 晃 佐賀大学, 理工学部, 助教授 (80295021)
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Keywords | 圧電セラミックス / 静電容量 / 伝播時間 |
Research Abstract |
本研究は、ヒトの優れた皮膚感覚を模倣した触覚センサの確立を目的としている。これまでに、材質識別とともにその厚さや硬さ等の複数の情報を検出するための新しい接触センサとして、圧電素子を有する多機能型接触センサを提案した。本手法は、圧電素子を測定対象に接触させることにより、対象の超音波特性を測定することのみでなく、圧電素子の表面に塗布されている電極を用いることで、対象の電気特性をも同時に測定しようとするものである。実際に、実験として、提案センサによる材質識別とその厚さの検出を試み、一定の成果を得た。 本年度は、提案センサにより、これまでに得た成果に加え、材質の硬さ・軟らかさの検出を試みるとともに、本提案センサの性能評価を行った。具体的には、これまでのセンサを改善し、複数の厚さ及び硬さの異なる測定試料を用意し、電気及び超音波特性を測定することで材質及びその厚さと硬さの検出を試みた。測定試料としては、導電体としてのアルミと4種類の硬さの高分子ゲル、絶縁体としてのアクリルと4種類の硬さのシリコンゴムを用意した。また、それぞれの試料について3種類の厚さのものを用意した。結果から4種類の材質識別と10mmから40mmの厚さ及び4種類の硬さ検出の可能性を示すことができた。 次に、本センサの複数情報の検出性能を向上させることを目的として異なるセンサ構造による材質識別、硬さ及び厚さの検出に加え、表面形状認識の実験を試みた。具体的なセンサ構造としては、これまでの一対の平面型構造から4つの圧電セラミックスを配した半円筒型構造にした。予備実験により、平面型構造よりも検出性能を向上させることができた。今後、本センサによる材質識別と形状認識を含めた複数情報検出を試みる予定である。また、本年度に得られた成果を国内外の学会で報告する予定である。
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Research Products
(1 results)