2005 Fiscal Year Annual Research Report
不確かさを考慮したモデル集合同定と予測制御の統合化設計
Project/Area Number |
17760346
|
Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
福島 宏明 電気通信大学, 電気通信学部, 助手 (40377015)
|
Keywords | 予測制御 / 協調制御 / ロバスト制御 / 適応制御 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は,モデルの不確かさを考慮し,制御対象のモデルを「集合」として同定する方法,及び同定されたモデル集合を用いたロバスト予測制御系の設計法を提案し,実験により有効性を検証することである. 本年度は上記の研究目的に関して,以下の成果を上げた. A)Moving horizon同定に基づく適応モデル予測制御アルゴリズムの提案 予測制御が対象とするシステムでは,現在時刻だけでなく,有限時間過去のデータに基づいたMoving horizon同定が可能な場合が多い.本年度は,モデル予測制御にMoving horizon同定を導入することにより,オンラインでモデル集合を更新しながら,同定されたモデル集合全体に対して,制約条件を満足しながら状態を目標値近傍に収束させる設計法の提案した.また,各時刻で最適制御問題の可解性が保証される条件を考察した. B)モデル予測制御に基づく複数移動体の編隊制御アルゴリズムの提案 モデル予測制御に基づき,複数の移動体の編隊を制御する新たな手法を提案し,実験によってその有効性を検証した.災害現場などの不整地で情報収集を行う自律ロボット群の編隊制御は,不確かさを考慮したモデリングと衝突回避などの制約条件を考慮した制御系設計が必要であり,本研究課題の有効性検証に最も適した応用分野の一つであると考えられる.現段階では,不確かさを考慮していない,オンラインで必要な計算量が大きく台数が限定されるなどの課題が残されている.
|