2005 Fiscal Year Annual Research Report
ホロノミーの原理に基づいた新しい移動ロボット機構の運動制御
Project/Area Number |
17760349
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
石川 将人 京都大学, 情報学研究科, 講師 (20323826)
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Keywords | 非線形制御 / 非ホロノミックシステム / 移動ロボット / ヘビ型ロボット / ホロノミーの原理 / 周期フィードバック制御 / 反復制御 |
Research Abstract |
1.生物やロボットの移動の本質とは「周期的な形状変化を自己位置の変化に変換する非線形プロセスである」との観点に立ち、以下の「反復曲率フィードバック法」と呼ぶ制御方式を提案した。まず、移動体の運動原理を可制御性(およびそれと等価な曲率形式)という形で解析する。次に、曲率形式と周期入力パターンを結びつけるホロノミーの原理を応用し、所望の運動を近似的に生成するような区分周期的な制御入力を設計する。この際、わずかではあるが近似誤差が発生し、特に継続的な運動を行わせる場合には無視できない精度低下を招いてしまう。そこで最後に、一周期で発生した近似誤差を用いて次の周期における制御入力の設計に修正を加える。 この方法により、広いクラスの移動体の制御問題に対して、自然界の模倣や物理的直感に頼らずに高精度な移動制御を実現することが可能になった。 2.前項の応用として、生物界に存在しない人工的移動機構である「三足歩行ロボット」を考案し、その基礎的検討を行った。三足の歩行機構は二足のものよりも静的に安定であり、かつ四足よりも少ないアクチュエータで十分な運動自由度を持たせることが可能であることがわかった。また数値シミュレーションのレベルでは基本的な前進歩行を実現した。
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