2005 Fiscal Year Annual Research Report
PWM入力による制御:ロバスト制御手法の確立とそれに基づく平均化法の解釈
Project/Area Number |
17760350
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤岡 久也 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (60273596)
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Keywords | PWM / サンプル値制御 / ロバスト制御 |
Research Abstract |
制御入力を制御対象に加えるにあたり,実装上の理由から本来の入力信号ではなくパルス幅変調された信号を入力することがしばしばある.本研究ではそれを一般化して,制御入力が以下の条件を満たさなければならない制御系をPWM制御系とよぶ:(1)0または1の2値しかとれない(2)各サンプル区間で最初は1をとる(3)各サンプル区間で1回だけ1から0に切り替えることができる.本年度はこのPWM制御系に対して,共同研究者であるU.Jonsson(スウェーデン王立工科大)およびC.-Y.Kao(メルボルン大学)両氏との議論に基づき,軌道のロバスト制御問題を定式化し,軌道周りでの線形化に基づく設計法を導出した,具体的には2つの成果を得た. まず初期状態からの終端軌道への収束を偏差のL2ノルムの意味で最適化するLQ制御問題を定式化し,線形化により線形離散時間LQ制御問題に帰着することを示した.この結果は,IFAC(国際自動制御連盟)の世界大会で発表した.また現在国際学術論文誌に投稿し,評価を待っている.次に外乱から終端軌道との偏差へのL2誘導ノルムを最適化するH∞制御問題を定式化し,線形化により線形離散時間H∞制御問題に帰着することを示した.この結果はIEEEの決定と制御に関する会議(CDC)で結果を公表した.いずれの結果も、U.JonssonおよびC.-Y.Kaoによる従来結果である厳密な安定性解析手法により,高い性能および(ロバスト)安定性を有することが確認されており,ヨーロッパにおけるDC-DC変換器に関するプロジェクトHYCONの会議でも高く評価された.
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Research Products
(2 results)