2005 Fiscal Year Annual Research Report
逐次部分空間同定法に基づくリアルタイム匂い認識センサアレイの開発
Project/Area Number |
17760357
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
竹井 義法 金沢工業大学, 工学部, 講師 (30350755)
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Keywords | 匂いセンサ / 部分空間同定法 / パターン認識 |
Research Abstract |
本研究課題は,匂いセンサの実用化に向けて実環境化での雑ガス(外乱)の影響の除去や,従来問題とされているセンサ素子のガス選択性向上及びリアルタイムでの匂いの認識を実現する匂い認識アルゴリズムとそのアルゴリズムを適用したセンサアレイの開発を目指すものである。センサ出力のモデリング手法として,これまでに申請者らによって提案されているSchur complementによるMOESP型部分空間法に対する統一的枠組みを入出力に雑音を含む変数誤差モデルにまで拡張した.さらに得られるSchur complement行列と逐次最小二乗法における誤差共分散行列との比較からその逐次式を導出し,変数誤差モデルに対する逐次部分空間同定アルゴリズムの導出が可能であることを示した.また,提案手法の時変システムの同定問題への応用を検討した. また,複数個の特性の異なる半導体式ガスセンサを用いてセンサアレイを構築し,得られる出力のパターン認識による匂い認識を見当し,単一ガスによる検討ならびに火災の早期発見へと応用が可能な焦げ臭の識別問題を検討した.また,センサ出力のパターン認識について,匂いの濃度対センサ出力が低濃度の領域で線形近似可能なことから濃度変化によらない匂い識別の可能性を示した.さらに,匂いセンサアレイ及び匂い認識の応用が可能な匂い源探索ロボットの開発を行い,センサ応答の動特性評価に関する基礎検討を行なった.
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