2005 Fiscal Year Annual Research Report
膨大な構造物計測データを統合的に管理・運用する情報基盤の構築
Project/Area Number |
17760368
|
Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
水野 裕介 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (00396772)
|
Keywords | 情報基盤 / 維持管理 / データ構造 / システム統合 / 橋梁 |
Research Abstract |
鉄道施設を対象とした維持管理を支援する情報基盤の設計とそのプロトタイプの開発を行った.ここでいう情報基盤とは,構造物の設計・調査から運用・管理および廃棄・更新に関わる情報を包括的に扱うものであり,情報ネットワークを通じて社会基盤施設に関するコンテンツを流通させるプラットフォームである.プロトタイプの実装にあたり,取り扱うデータとして規模の小さい第三セクターの鉄道を対象とした.橋梁及び軌道のデータと地理情報システムの融合を実現することで,通常の維持管理における注意箇所や危険箇所の把握が容易となり,例えば地震・気象データなどの他のデータソースとの統合により,きめ細やかな防災・危機管理体制に寄与することが考えられる. 橋梁に関しては,構造諸元や検査記録等のデータ構造をXML(Extensible Markup Language)で定義したBridgeMLを用いて,その位置情報(緯度,経度)を用いて地理情報システムとリンクした.軌道に関しては,車両に搭載された加速度計により,車両走行時の加速度応答を扱った。加速度計測は路線全体の情報を対象とするため,計測回数を重ねるに当たり膨大なデータ蓄積が可能となる.このデータを収集し,データベース化,およびRMS等の代表値を地理情報システムと関連づけを行った.計測された加速度データについてはデータマイニング等により,経時変化から異状を検出する手法を検討している.
|