2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17760409
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
森 信人 大阪市立大学, 大学院工学研究科, 講師 (90371476)
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Keywords | 砕波帯 / 気泡 / ボイド率 / 混相流 / 乱流 / ボイド計 / 画像計測 / PIV |
Research Abstract |
2カ年計画の1年目である本年度は,砕波帯において砕波により水中に連行される空気塊の特性について検討を行った.2次元造波水路を用いて,一様斜面上を入射する規則波の砕波についてボイド率,気泡径および流速の計測を行い,砕波波峰におけるボイド率および気泡径の空間分布,および気泡特性と乱れエネルギーとの関係を調べた.フルード則に基づいた2種類の大きさの水理実験結果から,ボイド率の空間変化に及ぼすスケール効果の影響は非常に大きいことを明らかにした.ついで,連行された気泡径分布について調べ,混入する個数に差はあるものの,その分布形状は岸沖方向に殆ど変化しないことを示した. 上記の検討と平行して,時空間的な空気混入特性と水の流体運動を同時計測するため,シャドーグラフ法とPIV法を組み合わせ,ボイド率と気泡周りの2次元空間的な流速を求める手法を開発した.砕波帯内の流体運動に追従できるように,画像の記録には高解像度高速度CMOSカメラを用いた.液相の流速の計測には半導体連続レーザーと蛍光励起塗料を散布した微小粒子を用いたPIV法を用い,気相側の計測は平面LEDを側壁として用いてシャドーグラフ法によりボイド率を推定する手法を開発した.計測は光学分光器とバンドパスフィルターを併用して気相と液相の計測画像を分離し,CMOSカメラを2台同時に使用することにより気相と液相の同時計測を可能とした. 次年度では,実験結果をもとにした砕波帯空気混入のモデル化と3次可視化計測を予定している.
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