Research Abstract |
本研究は,(1)地区内物流システムにおけるインフラ整備・管理が地区内物流の効率化および都市内交通(歩行者を含む)の改善に与える影響,(2)荷捌き施設の主たる利用者となる民間物流企業の活動を助成するインフラ(荷捌き施設)整備・管理が及ぼす社会的影響,の2点を明らかにすることを目的とする.具体的には以下の2小テーマにより結論を導き出す. (a)関係主体の意識・行動に関する調査および分析,(b)貨物車両および貨物車両以外の車両の駐停車行動を考慮した路上荷捌き施設配置計画シミュレーションモデルによる評価. 本年度は、以下の3項目を実施した. (1)関係主体の意識・行動に関する調査および分析:地区内物流に関係する5主体((1)行政,(2)荷主,(3)地域住民,(4)物流企業(集配ドライバー),(5)他交通者(歩行者,一般車両ドライバー))に対し,路上荷捌きに関する意識調査を行った. (2)配送作業実態調査および走行・駐停車状況調査:当該エリアにおける荷捌き作業状況および荷捌き需要の把握を目的とし,1)配送作業実態調査および2)プローブシステムを使用した走行・駐停車状況調査を実施した.1)配送作業実態調査の主たる調査項目としては,危険事象の発生記録,荷捌き場所,駐停車時間,受け荷主の地理的分布,駐停車車両,受け荷主間距離,配送品目,荷姿等があげられる.2)走行・駐停車状況調査では,調査対象車両にプローブ装置を搭載し,得られたデータを基に荷捌き作業場所の特定,駐停車時間の分析した. (3)シミュレーションモデルの構築着手:荷捌き施設の整備・管理の評価・検討を目的とし,貨物車両および貨物車両以外の車両の駐停車行動を考慮した路上荷捌き施設配置計画シミュレーションモデル(プロトタイプモデル)を構築した.
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