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2006 Fiscal Year Annual Research Report

浅海生態系再生のための干潟・藻場のネットワーク解析

Research Project

Project/Area Number 17760437
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

野村 宗弘  東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (70359537)

Keywords海洋生態 / 水質汚濁 / 自然現象観測・予測 / 海洋保全 / 浄化
Research Abstract

コアマモは潮間帯にパッチ状に生育する特徴を持った海草であり,コアマモ藻場が干潟と藻場の機能を融合する空間と捉えられることから研究対象として選定した.コアマモの生育状況および環境条件を明らかにするとともにコアマモ群落が底生動物相を豊富化する機構について検討を行った.
コアマモの生育状況及び環境条件
潮間帯の中でも冠水時間の長い低潮帯においてバイオマス量が多いことが示され,地上部は初夏に繁茂し,冬季に減少するが,地下部は年間を通じて変動が少ないことがわかった.また,これまでの研究において中央粒径0.005mm(シルト・粘土含有率が4%以上)の砂泥質で生育すると報告されていたが,本研究から中央粒径0.18mm(シルト・粘土含有率0.001%)の砂質でも生育可能であることが明らかとなった.
コアマモ群落と底生動物の関係
多毛類の個体数と種類数は裸地よりも藻場の方で多く,地下部バイオマスと有意な正の相関を示した.また,底生動物の生息個体数は同じ底質の有機物量であっても藻場の方で多いことがわかった.これは有機物の増加が直接的に底生動物相の豊富化を招いているのではなく,コアマモの存在に依存している可能性が示され,コアマモによる干潟堆積物への有機物供給が餌料の面で多毛類の生育環境を改善していると考えられた.
さらに甲殻類の個体数と種類数は,裸地よりも藻場の方で多く,株数密度と有意な正の相関を示すことから,その要因は林冠構造による生息環境改善効果によるものと推測された.
また,二枚貝稚貝の付着基盤として,コアマモの重要性が示された.

  • Research Products

    (6 results)

All 2007 2006

All Journal Article (6 results)

  • [Journal Article] 微小電極法による干潟底質の有機物の動態評価2007

    • Author(s)
      名尾孝樹
    • Journal Title

      日本水環境学会年会講演集 41

      Pages: 277

  • [Journal Article] 底質の異なる干潟表層における易・難分解性有機物の分布特性2007

    • Author(s)
      慎 祐爽
    • Journal Title

      日本水環境学会年会講演集 41

      Pages: 358

  • [Journal Article] 底生動物相の季節変化に及ぼすコアマモ群落の影響2007

    • Author(s)
      長濱祐美
    • Journal Title

      日本水環境学会年会講演集 41

      Pages: 505

  • [Journal Article] 底質性状の異なる干潟の生物学的炭素収支2006

    • Author(s)
      小川葉子
    • Journal Title

      土木学会論文集G 62(3)

      Pages: 278-286

  • [Journal Article] 海草コアマモ群落における底生動物の分布とその要因2006

    • Author(s)
      長濱祐美
    • Journal Title

      土木学会年次学術講演会講演概要集 61

      Pages: 145-146

  • [Journal Article] 干潟土壌における底生藻類の光合成が酸素消費に与える影響2006

    • Author(s)
      名尾孝樹
    • Journal Title

      土木学会年次学術講演会講演概要集 61

      Pages: 149-150

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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