2005 Fiscal Year Annual Research Report
都市熱環境緩和に向けた大気熱負荷評価システムの開発
Project/Area Number |
17760470
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
鳴海 大典 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80314368)
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Keywords | 屋外熱環境 / 大気熱負荷 / ヒートアイランド / 評価手法 / 対流顕熱 / 人工排熱 / 3次元メソスケールモデル / 負荷重み係数 |
Research Abstract |
建設・建築行為やエネルギー消費システムの選択に伴う都市熱環境への影響度を適切に定量評価し、都市熱環境へ配慮した都市形態へ誘導していくための評価システムが必要不可欠と考えるが、このようなツールは未だ十分に開発されていないのが現状である。以上の背景を鑑み、本研究では面的開発行為やエネルギー消費システムの選択に対する屋外熱環境評価ツールの開発を最終的な目標として掲げ、建設・建築行為やエネルギー消費システムから発生する大気熱負荷の簡易定量化手法の確立、さらには熱負荷の発生時刻や発生位置などによる熱負荷拡散性状の違いを考慮した大気熱負荷評価手法の確立を目的として種々の検討を進めた。以下に得られた成果を述べる。 1)地表面・建物壁面から放出される大気熱負荷データベースの整備 代表的な気象条件・街区条件・土地被覆条件下での時刻別大気熱負荷データベースの整備を行った。実験計画法に則りシミュレーションを行い、各条件での大気熱負荷特性式を作成することによって、任意条件での大気熱負荷予測を可能とした。 2)エネルギー消費に伴い建物から放出される大気熱負荷データベースの整備 代表的な気象条件・建物条件下での時刻別・空調システム別大気熱負荷データベースの整備を行った。建物用途は事務所、住宅、商業施設(百貨店、大型店舗、ホテルなど)を想定し、建物外皮や内部発熱条件など個々の影響要因による修正を行うことも可能とした。 3)大気熱負荷が都市熱環境に及ぼす影響に関する感度分析 3次元気象場予測モデルを用いて、大気熱負荷が気温や湿度上昇に及ぼす影響を検討した。大気熱負荷の放出条件として形態変更(顕熱潜熱別)、排出時間、排出位置、地域特性(沿岸や内陸)などを挙げ、各条件における拡散性状の違いについて感度分析を行った。
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Research Products
(4 results)